2008-02-10

平均律

平均律という言葉はたしか中学校で既に学んでいたはずだ。そして、それ以降音楽の記述を見る時などに再々眼にしている。「はかる科学」という書物で橋本毅彦と藤井知昭が書いている平均律のことはこの年にしてはじめて眼からうろこが落ちたと思った。
そして、私が学んだ音楽や音の体系は西洋音楽だということを思い知った。そして、日本古来の音楽や世界の楽曲を聞いていたにもかかわらず、ここに記載されていることにいままで全く気がつかなかった。
現在の12音階がオランダの技術者であり、力学の研究者であるシモン・ステヴィンという人物によって提唱されたものであって、人為的な音階であるということも知らなかった。
私は、一方で物理学の授業では美しい和音の背景には振動数の単純な比があるということも学んでおり、これらのことを同じこととして理解していたのだ。しかし、事実は違った。12音階は単純な比ではなかったのだ。
最近数年の沖縄の音楽がもたらすインパクトはなんだろうと疑問に思っていたところだ。おそらく、平均律という人為的な音階の持つ限界がどこかで破裂するのではないかという気がしてきた。